ウェルビーイング(well-being)という言葉を最近よく耳にすると思いませんか? 実はこれは70年以上も前に国際機関で定義されていた概念なのです。1948年に発効した世界保健機関(WHO)憲章では、健康の定義として「肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態(well-being)」と明記されています。つまり、WHOは「well-being」を早くから提唱していたのです。

しかし、このウェルビーイングの概念が最近日本で広く知られるようになってきました。例えば、2024年5月に閣議決定された第六次環境基本計画では、環境保全の目的として「ウェルビーイング/高い生活の質」の実現が掲げられています。「はじめに」でも言及されていますが、
第2章 持続可能な社会に向けた今後の環境政策の展開の基本的な考え方
1 目指すべき持続可能な社会の姿:環境保全とそれを通じた「ウェルビーイング/高い生活の質」が実現できる「循環共生型社会」の構築」
の冒頭で以下のように述べています。

環境基本法第1条の規定を、現在の文脈において捉え直すと、環境政策の目指すところは、「環境保全上の支障の防止」及び「良好な環境の創出」からなる環境保全と、それを通じた「現在及び将来の国民一人一人の生活の質、幸福度、ウェルビーイング、経済厚生の向上」(以下「ウェルビーイング/高い生活の質」という。)であり、また、人類の福祉への貢献でもある。前提として、人類の活動が地球の環境収容力の限界を超えつつある状況において、現在及び将来の国民の生存に係る「健康で文化的な生活の確保」が必要条件であることは言うまでもなく、また、人類の福祉への貢献なくして「ウェルビーイング/高い生活の質」も成立しない。

引用元:環境基本計画

様々な地域の多様な状況にある、多様な個性を持った一人ひとりにとっては、心身ともに健康で、社会と調和しながら豊かな生活を送る、個人のウェルビーイングが出発点です。つまり、「誰一人取り残さない」という SDGs のコンセプトを、「取り残されるべきでない」主体の側から捉え、地域からグローバルな人間と社会の「健康」を展望するということです。そのような観点から「私自身から出発する武蔵野ウェルビーイング(WB)ライフ」をこのホームページのタイトルにしました。