何十年も前、小説も書いているというオーストラリア人の友人に「科学英語」の話をしたところ、彼は、「科学英語は英語じゃないよ」と言いました。確かにそうかなと思いつつ、実感が湧くほど英語を感じていなかったと思います。言葉がシンプルすぎて、含まれている意味が分かっていなかっただけかも知れません。むしろ、英語が分かっていなかったのでしょう。今も英語が分かっていないことに変わりはないと思いますが、年を重ねてからジョンレノンのイマジンを聴いたとき(というか歌詞を読んだとき)、美しい詩だと感じました。イマジンについてはいつか語るとして、最近youtubeを聴いていたら「おすすめ」的に出てきた曲がBette MidlerのThe Roseでした。美しい詩と曲だと感じました。

The Rose:二宮愛のカバー

シンガーソングライターの二宮愛は、2024年7月27日時点で、130曲のEnglish Songsと140曲のJapanese Songsをカバーしてyoutubeで発信して下さっている驚異的な、有難い歌手です。豊かな声と表現力が大好きなので、カバー曲を楽しんでいます。もちろん、ライブやオリジナル曲も発信していらっしゃいます。English Songsの和訳は自然な意訳で分かりやすいのが、これも有難い。何とレベルの低い感想でしょう!

と反省しつつ、英語のカバー曲を流して聞いていたところ、「ああいいなあ。」と単純に思いました。シンプルなメロディーの繰り返し、誰でも分かる単語の繰り返しなのに(というか、それだから)心を打つ歌詞:
 Some say, “Love, it is a river ・・・”
 Some say, “Love, it is a razor・・・”
 Some say,” Love, it is a hunger・・・”
 I say,
love it is a flower and you it’s only seed
そして、ゆっくりとしたメロディの繰り返しと変化。
この単純さが心にしみます。聴いてみてください。もちろん、Bette Midlerのオリジナルも。

 手嶌葵のカバーは英語の歌詞と直訳的な日本語が有難い

手嶌葵もカバーしていて、youtubeでは歌詞の対訳が大きく写し出されています。和訳は直訳的なので分かりやすい。例えば;
 And you think that love is only
 For the lucky and the strong

を、二宮愛のカバーでは;
 ツキに見放された弱い自分には
 愛なんて縁のないものだと考えてしまうけど

と訳しているのに対して、手嶌葵のカバーでは;
 きっとあなたはこう思うでしょう・・
 愛とは運や強さを持った人のためのものだと・・

となっています。美しくて、励まされる曲ですね。後者の和訳の方が中高生にも優しくて、そして、英語の勉強になるかも。「the lucky」、「the strong」は本当に英語の勉強の材料ですね。

合唱はとても美しい

合唱はとても美しい。例えば、Cape Town Youth Choirの合唱は、編曲も良く、この歌は合唱向けだったのではないかと思わせる程の美しいいハーモニーが響いています。日本の合唱団も、もっと歌ってほしいと思います。アンコールでも良いので。

スタジオジブリの「おもいでぽろぽろ」では「愛は花、君はその種」(都はるみ!)

スタジオジブリのアニメ映画「おもいでぽろぽろ」では、The Roseの日本語版が主題歌となり、何と都はるみが歌っているとのことです。映画のエンディングがアップされています。切ない、静かな時間が流れています。

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by ウェルビー